2013年05月20日
掲載紙:日本経済新聞
eBASE株式会社
~小中学校向けスクールランチのレシピ・献立を総合管理・情報伝達~
eBASE(イーベース)株式会社(以下、eBASE社、本社:大阪市北区 代表取締役社長 常包 浩司)は、今まで食品業界企業向け『食の安心安全(アカウンタビリティ/トレーサビリティ)』を実現する品質管理システム「FOODS eBASE」を小売、卸・商社・加工食品メーカー、原材料メーカー、生鮮生産者を含む、幅広いサプライチェーン全体に提供して参りました。 今回、この「FOODS eBASE」で培った食品の品質管理情報(食物アレルゲン情報含む)管理ノウハウと児童のアレルゲン疾患情報をマッチングする事で大きな社会問題として解決が急務である小中学児童向け「学校給食(スクールランチ)」の食物アレルゲン事故への対策支援システム『あんしん給食えびす』を開発し、安価なクラウドサービスとして提供を始めました。 市町村の教育委員会ではこのクラウドサービスの採用により、短期間で小中学校給食現場への導入と職員、保護者間の安全で正確な給食献立のコミュニケーションが実現可能になります。
消費者の食の安心安全に対する要望は高まり続けています。食品業界に関わる企業はこれら消費者の要望に応えるべく食品衛生法やJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)に定められた品質管理や品質表示が厳しく義務付けられています。これら法整備と運用により一般加工食品のアレルゲン表記の信頼性は向上しつつあります。
これら背景も含めて、国(文部科学省)は5年前(平成20年)に学校給食法を54年ぶりに改正し、教育(食育)の一環として、食物アレルギーのある児童にも可能なかぎり給食を提供するよう求めてきました。 しかし教育現場には事故を防止する具体策まで示されず、学校の「アレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」のみで、個別の対応は個々の学校に任されてきました。 文部科学省が6年前に公表した実態調査では、食物アレルギーの小中高校生は全体の2.6%で約33万人存在し、1クラスに約1人の割合でいる計算になります。しかしながら、これらアレルギー疾患のある児童に対する事故を発生させない仕組みが提供されていない状況でした。
平成24年末には、東京都調布市の小学校で食物アレルギーのある児童が給食を食べた後に死亡する事故が起きました。
又、本年、平成25年にも西宮市の小学校でも、卵アレルギーのある児童が卵白入りデザートを食べ、10人に嘔吐などの症状が出る事故も続発しています。
結果、給食による食物アレルギー事故は平成17年度の160件から23年度は311人へと増加をしており、それらの安全対策が急務になってきています。
国策としては、自民、公明両党は、アトピー性皮膚炎やぜんそく、花粉症など、急増するアレルギー疾患への対策指針策定を国に義務付けた「アレルギー疾患対策基本法案※」を平成25年春にも国会提出する動きになっています。
そして、eBASE社では個別案件として市町村の教育委員会からこれら事故を防ぐ為の支援システムを既に受託開発し納品した実績もあり、他の自治体からの引き合いも多数ある事から、eBASE社の経営理念である、社会貢献を実現すべく、食物アレルゲン事故を防ぐ支援システムを汎用的で短時間に安価に導入可能なクラウドサービスとして開発提供することにしました。
※アレルギー疾患対策基本法案の骨子
「あんしん給食えびす」は3つの大きな機能によって構成されています。 給食の献立・レシピに含まれる「アレルゲン情報を把握管理する「①あんしん給食えびす FOODS eBASE」、そして児童/生徒の個々の食物アレルゲン情報管理に特化したプロフィール管理を行う「②あんしん給食えびす コンシェルジュ」、これら両者をマッチングする事で学校関係者、保護者、児童/生徒へアレルゲンチェック結果をアラーム発信する「③あんしん給食えびす アラーム」によってアレルゲン事故の軽減を支援します。これらの機能はクラウドサービスで提供される事から安価に短期間で導入が可能であり、Web、スマートフォン、メール等の電子メディアでのコミュニケーションだけでは無く、プリントアウトした献立表でのアナログ情報共有も可能になります。「あんしん給食えびす」のサービス導入により煩雑でリスクの高い給食アレルゲン管理の負荷を削減する事が可能になります。日常的に発生するヒヤリハットのアレルゲン事故の減少にも貢献できるサービスです。
FOODSeBASEを学校給食アレルゲン管理に特化したクラウドサービス化
食材の原材料情報収集ツール「eB-foods/B(基本情報、アレルゲン、栄養素、等)」で、原材料情報収集。
レシピ作成ツール「eB-foods(c)」で給食のレシピ組み。
献立スケジュールと共に、給食の分別最小単位で管理。
。
「あんしん給食えびす」は基本的にはクラウドサービスで各市町村・自治体単位でのご契約を前提にしています。
又、月額利用料は各教育委員会が管轄する小中学校の児童/生徒数(規模)によって価格が決定しますので小さな自治体から大きな自治体まで適切な価格で導入が可能です。
(例1)児童数10,000人の自治体の場合
月額利用料 = 固定費 50,000円 + 利用費(20円 * 10,000人) = 250,000円/月
初期設定費:750,000円(月額クラウド費の3ヶ月分)
(例2)児童数1,000人の自治体の場合
月額利用料 = 固定費 50,000円 + 利用費(20円 * 1,000人) = 70,000円/月
初期設定費:210,000円(月額クラウド費の3ヶ月分)
※児童/生徒数はアレルギー疾患児童/生徒数では無く、自治体に所属する全児童/生徒数です。
「あんしん給食えびす」はクラウドサービスとしてご提供するだけでは無く、オンプレミスの導入型としてシステム販売も行います。こちらはシステム構築規模にもよりますがソフトウェアライセンス価格は約700万円~を予定しています。
eBASE社の売上目標として、当該クラウドソリューション(あんしん給食えびす)を市町村・自治体へ水平展開し3年間で100か所の自治体での採用により、年間1億円の販売を目指します。
今後は小中学校だけでは無く、保育園、幼稚園、老人ホーム、介護施設、病院等への展開を進めていきます。
更には、一般の給食業者が顧客囲い込みの差別化サービスとしての展開も想定したサービス機能の拡充を進めていきます。
eBASEはeBASE社の登録商標、または商標です。
その他、記載されている会社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。
eBASE株式会社
市場開発B.U. 岩田貴夫(いわた たかお)
TEL:06-6486-3927 FAX: 06-6486-3956
E-mail:iwata@ebase.co.jp
URL:http://www.ebase.co.jp